2016年01月31日

カムチャッカ地方の金鉱床(Mutnovskoe鉱床)

カムチャッカ地方の南にあるMutnovskoe鉱床を紹介します。実は私はここに行ったことがあります。8月に行ったのですが、沢には残雪が残り、寒かったです。
Mutnovskoe鉱床の大部分の母岩は中新世以降の閃緑岩-斑レイ岩質閃緑岩です。鉱床は南側鉱体と北側鉱体に分けることができ、南側は、硫化物を10〜18%含む複数の石英脈からなり、北側では硫化物は0.2〜2%と乏しい脈です。
Mutnovskoe鉱床の地質図.jpg
図.Mutnovskoe鉱床の地質図(Takahashi et al.,2006) 

鉱脈は小さなものも含め160条以上が知られていますが、最も主要な鉱脈であるOpredelyayushchaya脈(長い名前!)は、N-S方向に走向最大3.2km、深部方向には地表から500mまで鉱脈の連続が確認されています。露頭での脈幅は最大5.5mあります。

主要な鉱石鉱物組み合わせは自然金-四面銅鉱、自然金-輝銀鉱-ピアース鉱、緑泥石-方鉛鉱-閃亜鉛鉱などであり、カンフィールド鉱、ヘッス鉱、テルル鉛鉱なども認められています。鉱化ステージは多金属脈(StageT)、Au-Ag脈(StageU)、含Mn脈(StageV)に分かれています(Takahashi et al.,2006)。

鉱脈は垂直方向に鉱物変化が大きく、自然金-四面銅鉱組合せは鉱床の浅部で卓越し、黄銅鉱-方鉛鉱-閃亜鉛鉱は深部で卓越します。
鉱床は中規模とされ、北側の鉱床群では鉱量は1.8Mt@16g/tAu、315g/tAg、南側の鉱床群では5.2Mt@12.4g/tAu、1300g/tAgの鉱量です。Mutnovskoe鉱床は鉛-亜鉛を伴うことでも知られ、Pb+Znの埋蔵金属量は69ktに達します。

引用文献
Takahashi R., Matsueda H., Okurugin V. M., Ono S.(2006): Polymetallic and Au-Ag Mineralizations at the Mutnovskoe Deposit in South Kamchatka, Russia. Resource Geology. vol.56(2), pp141-156.
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2016年01月27日

カムチャッカ地方の金鉱床(Rodnikovoe 鉱床)

Rodnikovoe 鉱床は閃緑岩質貫入岩に胚胎する石英脈、石英-炭酸塩脈、細脈からなる金鉱床です。
主要鉱脈はN-S 走向で、深部で狭くなる漏斗状の形状をなしています(下図)。
Rodnikovoe 鉱床の鉱脈分布と地質断面図.png
図. Rodnikovoe 鉱床の鉱脈分布と地質断面図(Takahashi et al.,2002)

主要鉱石鉱物は自然金、輝銀鉱、銀硫塩鉱物です。
鉱床の垂直方向の連続性は150m以内で、脈幅は最大25mに達します。25〜30g/tAu を示す高品位部は、鉱床の浅部に分布する傾向があるようです。
本鉱床の権益を有するTrans-siberian gold plc 社によって公表されている埋蔵金量は4.2tで、鉱石の平均品位は8.0g/tAuです。

引用文献
Takahashi R., Matsueda H., Okurugin V. M. (2002): Hydrothermal Gold Mineralization at the Rodnikovoe Deposit in South Kamchatka, Russia. Resource Geology. vol.52(4), pp359-369.
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2016年01月26日

カムチャッカ地方の金鉱床(Ozernovskoye鉱床)

Ozernovskoye金鉱床はペトロパブロフスク・カムチャツキーの北520kmに位置する金鉱床です。
鉱床は1971〜1973年に実施された地質調査中に発見されました。1979〜1994年にかけて探鉱が実施されましたが、1990年代は政府に十分な予算がなく、十分な探鉱はされてませんでした。
本鉱床の権益は2005 年に入札でロシアのSiGMA 社が獲得しました。1997 年から2010 年にかけて34,000mの試錐探鉱が実施され、その後も精力的な探鉱が実施された結果、2012年9月に104.1tの埋蔵金量(平均品位2g/t)が計上されています。

鉱床は含金石英-氷長石脈からなり、主な鉱脈はBAM、Khomut、Promezhutochny、Kayukovsky、Prometei などの5 条でありますが、その中でもBAMとKhomut が大きいです。
Ozernovskoye-ore-field.jpg
図.Ozernovskoye金鉱床の鉱脈分布図(SiGMA 社ホームページ)
http://www.geosigmagold.com/

鉱石は裂罅充填型の鉱脈および細脈群で以下のTe を含む4 つのステージの鉱化作用が認識されます。
(1)自然金-ゴールドフィールド鉱-石英
(2)テルル-シルバニア鉱-ゴールドフィールド鉱-カオリン-石英
(3)自然金-ヘッス鉱-加水雲母-石英
(4)自然金-氷長石-加水雲母-石英
局所的にCu、Mo の硫化物や鶏冠石-雄黄を伴います。母岩は玄武岩質安山岩、安山岩、デイサイト質砕屑岩および溶岩です。


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2016年01月25日

ロシアの石炭生産量は世界何位?(2014年版)

ロシアの石炭生産量について、2014年のデータ(出典:BP)を見てみましょう。

石炭ランキング表.png石炭ランキング図.png

石炭生産量一位は断トツで中国で、世界全体の約半分を占めています。ロシアの石炭生産量(3.58億トン)は世界6位でした。
可採埋蔵量で見ると、ロシアはアメリカに次いで2位です。炭田はアメリカとロシアに多く分布しています(下図)。資源量を生産量で割ったR/P比は439です。つまりロシアは400年間分以上の石炭資源を持っていることになります。
世界の石炭資源分布.jpg
図.世界の石炭資源分布(JOGMEC,2014)

ロシアの主要な炭田を下図に示します。
ロシアの主要炭田.jpg
図.ロシアの主要炭田(JOGMEC,2014)

日本にとってもロシアは、オーストラリア、インドネシアに次いで第3位の石炭輸入先です。以下に石炭の輸出入の流れを示すコール・フローを示しますが、日本の輸入先はオーストラリアがダントツの年間1.137億トン。ロシアからの輸入は1,240万トンで、オーストラリアの約9分の一しかありません。
コールフロー(褐炭を含む).png
図.2012年見込みのコール・フロー(JOGMEC,2014)

図をみると中国の輸入量も多いことが分かります。中国は上述のとおり世界の約半分を占める石炭生産量ですが、それでもまだ石炭が足りず輸入しています。この国はどれだけCO2を出しているのでしょうか?またロシアから中国への石炭の輸出は最近急激に増えています。これは中国がロシアの炭鉱開発に融資した見返りです。

現在、日本を含めた東アジア向けのロシア石炭生産地の西の限界はクズネツク炭田となっています。そこから極東の港までの鉄道輸送距離は6,000km以上です。積出港に近い極東地域にも炭田は分布していて、主に鉄道に沿った地域から炭田開発が進んでいます。
シベリア鉄道の輸送インフラ.png
図.ロシアシベリアの輸送インフラ(JOGMEC,2014)

しかしながら鉄道の輸送量増加に対し輸送能力が追い付いていません。渋滞による速度低下、機関車の老朽化、鉄道と港湾の接続部のボトルネック(臨港地区の操車場での滞留)、積出港の能力不足が輸出拡大のネックとなっています。そのためロシア政府はバイカル・アムール鉄道の近代化(複線、電化、トンネル)や港湾の能力増強などのインフラを整備する予定です。

ロシアの石炭採掘コストは全般的に非常に安く、オーストラリアの半分の30〜40ドル/t程度と言われています。そして日本に一番近い石炭積出港は極東ロシアの港です。
鉄道での運搬距離が短い極東の炭田であれば、運搬に関するボトルネックが解決すれば、オーストラリアの石炭に取って代わる可能性があると思います。
東シベリア極東の炭田分布図.jpg
図.東シベリア・極東の炭田分布図(JOGMEC,2014)

ロシアの石炭生産量は世界何位?
答え:世界第6位(2014年)。可採埋蔵量は世界第2位で、400年分以上の石炭埋蔵量を持つ。極東ロシアの炭田は、日本に距離的に近いため、今後の動向が着目される。

引用文献
BP(2015):BP Statistical Review of World Energy June 2015
JOGMEC(2014):平成25 年度海外炭開発支援事業 海外炭開発高度化等調査「世界の石炭事情調査−2013年度−」平成26 年3 月.655頁.

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カムチャッカ地方の金鉱床(Kumroch鉱床)

Kumroch鉱床はペトロパブロフスク・カムチャツキーの北360kmに位置します。鉱床は1980年に発見され、1981年以降、数々の地質調査が実施されました。1999〜2008年の調査で金を伴う斑岩銅鉱床タイプの鉱化作用も発見されました。2011年には埋蔵金量103トンが計上されました。
Kumroch鉱床は暁新世の砕屑岩中とそれを切るに胚胎する急傾斜の石英脈、石英-氷長石脈と角礫ゾーンからなる鉱床です。鉱脈は走向方向に200〜400mで、幅0.2〜6.8mです。
鉱石鉱物は黄鉄鉱、黄銅鉱、方鉛鉱、自然金、四面銅鉱、輝銀鉱、銀硫塩鉱物からなり、自然金-硫化物-石英、自然金-硫塩鉱物-石英組合せが認められます。鉱脈の金品位は9.5〜21.4g/tです。
kumroch1.jpg
図.Kumroch鉱床の風景(Zoloto Kamchatki社ホームページ)


更に2012年には総延長5,000mのボーリングが実施され、その後、埋蔵金量を200トンまで増加させるべく毎年30,000m級のボーリングを行う予定となっています。
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カムチャッカ地方の金鉱床(Baranyevskoye鉱床)

Baranyevskoye鉱床はペトロパブロフスク・カムチャツキーの北245kmに位置する含金石英-氷長石脈からなる金鉱床です。1972年に金を含む石英脈が発見され、1981〜1985年に鉱床中央部において初期探鉱が実施されました。2004-2005年に精力的な探鉱を実施した結果、鉱量が大幅に増加しました。2008年には金埋蔵量34.6トンが計上されました。
鉱脈はNE〜Nトレンドの断層に沿って延長3kmにわたって分布し、四面銅鉱-黄銅鉱組合せと自然金-石英の組み合わせの2つのタイプの鉱石が認められます。
鉱床は角閃石〜輝石-角閃石安山岩からなる新第三紀のカルデラ中に分布します。火山岩類はプロピライト変質を受けています。鉱床の規模は中規模とされ、平均品位は9.2g/tAuです。

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図.Baranyevskoye鉱床の風景(Zoloto Kamchatki社ホームページ)

2012年にフィージビリティスタディが実施されました。本鉱床の操業開始は2016〜2017年に見込まれています。

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2016年01月24日

カムチャッカ地方の金鉱床(Zolotoi鉱床)

先に紹介したAginskoe鉱床より南東約45kmにZolotoi鉱床があります。
1970年代〜80年代の調査活動で鉱床が発見され、1992年〜2003年に精力的な探鉱活動が実施された結果、2004年に金埋蔵量7.4トンが計上されました。

鉱床はNWトレンドを持つシアゾーンに発達する鉱脈からなり、その延長は2kmに達します。主要シアゾーンと斜交する断層、破砕帯部がボナンザとなっています。鉱化帯の範囲は40km2にもおよび、100条もの石英脈が知られていますが、探鉱のターゲットはそのうちの11条です。
鉱脈は最大幅20mにも達し、深部方向にはおよそ600m確認されています。最も調査の進んだ鉱脈では走向700m、脈幅2.7mで品位は10〜125g/tAu,40g/tAgとなっています(Noklerberg et al.,2005) 。
鉱石鉱物の割合は最大2%で黄鉄鉱、黄銅鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、輝銀鉱で、0.05〜0.2mmサイズの自然金も算出します。鉱床は白亜紀後期の安山岩質凝灰岩などの火山岩類とチャートです。
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図.Zolotoi鉱床の風景(Zoloto Kamchatki社ホームページ)

Zolotoi鉱床の権益を持つZoloto Kamchatki社のホームページによると、本鉱床の開発に向けた設計は2010年よりはじまり、生産は2013年より始まりました。Zolotoi鉱床の鉱石はAginskoe鉱床のプロセスプラントまで運搬され、処理されています。

引用文献
Noklerberg et al.(2005): Metallogenesis and Tectonics of the Russian Far East, Alaska, and the Canadian Cordillera. U.S. Geological Survey., Professional Paper 1697.
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 22:31| Comment(0) | カムチャッカ地方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

カムチャッカ地方の金鉱床(Aginskoe鉱床)

カムチャッカ地方の中心都市ペトロパブロフスク・カムチャツキーから北280kmにAginskoe(Agaとも呼ばれる) 金鉱床があります。 権益を持つZoloto Kamchatki社によると、鉱床は1964年に発見され、1973年から精力的な探鉱が実施された結果、1985年に金30.9トンが埋蔵量として計上されました。

Aginskoe鉱床は、細粒の玉髄質石英で特徴づけられるAu-Ag浅熱水型鉱脈鉱床です。主な鉱石鉱物はヘッス鉱、テルル鉛鉱、カラベカス鉱、シルバニア鉱、ペッツ鉱などのテルル鉱物です。鉱石のAu:Ag比は2:1〜7:1とAuが高い特徴があります。
鉱脈の観察結果により、以下の6つの鉱化ステージが確認されています(Noklerberg et al.,2005) 。
(1)石英-黄鉄鉱
(2)自然金-氷長石-コレンス石-石英(ファインネス924〜968)
(3)自然金-氷長石-石英(ファインネス936〜952)
(4)自然金-カラベガス鉱-石英(ファインネス940〜960)
(5)自然金-ヘッス鉱-コレンス石-石英(ファインネス816〜880)
(6)石英-ゼオライト-方解石
 鉱石の組成や構造は垂直変化が大きく、テルル化物および硫化物は深部に向かって増加します。母岩は中新世の玄武岩質安山岩および安山岩質凝灰岩です。

2003年には開発に向けての設計が行われ、2004-2005年に採掘設備、プロセスプラント、インフラの建設、整備が行われました。

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図.Aginskoe鉱山のプロセスプラント(Zoloto Kamchatki社ホームページ)

2005年には最初のドーレが生産されました。現在の年間金生産量はおよそ2tAuです。

引用文献
Noklerberg et al.(2005): Metallogenesis and Tectonics of the Russian Far East, Alaska, and the Canadian Cordillera. U.S. Geological Survey., Professional Paper 1697.
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2016年01月23日

カムチャッカ地方の金鉱床(Ametistovoe鉱床)

カムチャッカ半島の付け根に位置するAmetistovoe金鉱床から説明していきます。
Ametistovoe金鉱床には以下の2種類のタイプの鉱体からなります。
(1)鉱脈・細脈と平行なパイプ状鉱体
(2)急傾斜の鉱脈・細脈帯
鉱脈は走向数百mで幅数m、鉱化帯の幅は数十mに達します。母岩は始新世〜漸新世の火山岩類で主に安山岩、安山岩-玄武岩、安山岩-デイサイトおよびデイサイトからなります(下図)。
鉱脈は石英、カオリン-石英、硫化物-石英からなり、主要Au-Ag鉱石鉱物は自然金、輝銀鉱であり、ステファン鉱、ピアース鉱、硫セレン銀鉱、濃紅銀鉱、ミアジル鉱、含銀四面銅鉱、ナウマン鉱、自然銀を伴います。また黄鉄鉱、方鉛鉱、閃亜鉛鉱、黄銅鉱が広く分布し、脈の20〜30%を占めます。

Ametistovoe金鉱床地質図.jpg
図.Ametistovoe金鉱床の模式地質図(Noklerberg et al.,2005)

鉱脈のAu:Ag比は平均1:3で、鉱床規模は中規模とされます。
埋蔵金量は96tAuであり、平均品位は16g/tAu(Noklerberg et al.,2005)となっています。


引用文献
Noklerberg et al.(2005): Metallogenesis and Tectonics of the Russian Far East, Alaska, and the Canadian Cordillera. U.S. Geological Survey., Professional Paper 1697.
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 22:39| Comment(0) | カムチャッカ地方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロシアの天然ガス生産量は世界何位?(2014年版)

ロシアの天然ガス生産量は世界何位でしょうか?
イギリスの石油大手BPはStatistical Review of World Energy 2015(世界エネルギー統計2015)による、2014年の国別天然ガス生産量を見てみましょう。

天然ガスランキング表.png天然ガスランキング図.png

かつてはロシアが世界最大の生産国でしたが、2009年にアメリカに抜かされ、現在は世界2位となっています。アメリカの生産量が急激に増加したのは、シェールガスが商業ベースに乗ったことが大きな理由となっています。
ロシアは3位カタールを大きく引き離し、堂々の2位ですが、2014年は前年比-4.3%と大きく減少しています。他の国が生産量を増やす中、一体ロシアはどうしたのでしょうか?
実はロシアの天然ガス生産量は、西ヨーロッパの景気に大きな影響を受けます。ロシアの天然ガスは主にヤマル半島からパイプラインで西ヨーロッパに送られていますが、備蓄が効かないパイプライン輸送は末端の需要に大きく左右されやすい特徴があります。
ウクライナ問題を発端として、西ヨーロッパ諸国はロシアへの経済制裁を強化しつつありますが、原油や天然ガスの輸入禁止はまだ行われていません。ガスパイプラインの一部はウクライナ国内を通過するにも係わらずです。安いロシア産天然ガスが入ってこなくなると困るのは西ヨーロッパの国々で、経済に与える影響は甚大です。
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図.ロシアから欧州への天然ガス・パイプライン網(荒井,2014)

ロシアの天然ガス埋蔵量(2013年末)はイランに次いで世界第2位。2014年の生産量5,790億m3から考えると、約56年分の埋蔵量を持っていると言えます。
一方、アメリカはシェールガスが今、芳しくありません。2015年8月住友商事はテキサス州のシェールガス開発事業の権益の一部をとても安価で売却しました。シェールガス開発に想定以上の採掘コストが膨らみ、採算割れしたことが理由です。
ロシアが天然ガス生産量で世界1位に復活するのも近いかもしれませんね。


ロシアの天然ガス生産量は世界何位?
答え:2014年は世界第2位。アメリカのシェールガス(コスト高)が、更につまづけば、豊富な埋蔵量を持つロシアが首位に返り咲くかも。

引用文献
BP(2015):Statistical Review of World Energy 2015.
荒井智裕(2014):どこに向かうのかロシア−東方に敢然と流れ出す石油天然ガス−.石油・天然ガスレビュー.2014.9 Vol.48 No.5.p55-67.
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 21:02| Comment(0) | 生産量国別ランキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする