2016年05月21日

チュクチ自治管区の金鉱床(Karalveem鉱床)

Karalveem鉱床はチュクチ自治管区第2の都市ビリビノ(人口約5千人)の北約20kmに位置する金鉱床です。ビリビノBilibinoという都市名は、1920年代にソビエトの地質技師Yury Bilibin氏がこの地で金を発見したことから、Bilibin氏の名前から付けられました。
現在Karalveem鉱床では、Karalveem社により年間約1.5トンの金生産が行われています。

Karalveem鉱床は数mの幅を持った高傾斜の複数の石英脈からなる金鉱床で、三畳紀の斑レイ岩質シルと砂岩・頁岩との境界部に主に産します。
堆積岩類やシルは、グリーンシスト相を示しNWトレンドの褶曲に強く規制されていて、金鉱体もこの褶曲と断層運動に大きく規制されています。
Karalveem鉱床の地質平面図・断面図.jpg
図.Karalveem鉱床の地質平面図・断面図(Noklerberg et al.,2005)

鉱体付近の母岩では珪化-炭酸塩化のほか、硫化物鉱染も認められます。
鉱脈は95〜97%は石英で構成され、硫砒鉄鉱、灰重石、曹長石、アンケライト、白雲母などを随伴します。
また方解石、苦灰石、カリ雲母、方鉛鉱、自然金(ファインネス:780-812)、トパーズ、アクアマリン、閃亜鉛鉱、黄鉄鉱および磁硫鉄鉱が広く分布します。

自然金は主に粗粒石英や硫砒鉄鉱を切る青みを帯びた灰色石英細脈中に主に産します。地表付近では石英脈は晶洞を伴い、結晶が発達した石英が認められることもあります。粗粒の自然金は、樹枝状のものは稀で、塊状ものが最大1 pに達することがあるのがこの鉱床の特徴とされています。
一方、深部では金粒は細粒となり、硫砒鉄鉱中に点在するのが一般的な産状となります。

引用文献
Noklerberg et al.(2005): Metallogenesis and Tectonics of the Russian Far East, Alaska, and the Canadian Cordillera. U.S. Geological Survey., Professional Paper 1697.
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 21:28| Comment(0) | チュクチ自治管区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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