2016年05月27日

チュクチ自治管区の金鉱床(Vesenny鉱床)

Vesenny鉱床はPeschanka鉱床より南南東約12 qに位置する浅熱水性金銀鉱床です。
この地区はかつてBaim川の砂金が着目された場所です。1965年の春に村が設立され、ロシア語で“春”を意味するVesenny村と名づけられました。
その後、山金が発見され、村には鉱山労働者などが集まり、村には学校や病院、ホテル、銀行なども造られました。
1982年のVesenny村(Wikipedia).jpg
図.1982年のVesenny村(Wikipedia)

Vesenny鉱床は炭酸塩鉱物-石英脈、変質した細脈、鉱化を受けた角礫岩からなります。
鉱脈はNE およびE-W トレンドの裂罅に規制されていて、それぞれの鉱体は延長150〜500mです。鉱床の母岩はプロピライト変質を受けたジュラ紀後期の粗面安山岩とそれを貫くジュラ紀後期から白亜紀後期にかけてのダイクです。

脈石鉱物は石英、方解石、菱マンガン鉱であり、氷長石、苦灰石、天青石、石膏を伴います。
鉱石鉱物は閃亜鉛鉱、方鉛鉱、黄鉄鉱、黄銅鉱、四面銅鉱、車骨鉱、エレクトラムでであり、少量の銀硫塩鉱物、黄錫鉱、マチルダ鉱を伴います。
Vesenny鉱床は中規模とされ、品位は3.6g/tAu、35g/tAg となっていました(Volkov et al.,2006)。

表.Baim(Baimsky) 地区の鉱床の平均品位(Volkov et al.,2006) .
Baim地区の鉱床の平均品位.png

しかし、1998年に鉱山は閉山となりVesenny村も廃村になりました。
現在は、Millhouse Capitalという投資会社の現地子会社GDK Baimskayaがこの地区の2033年までの探鉱ライセンスを所有しています。

引用文献
Volkov A.V., Savva N.E., Sidorov A.A., Egorov V.N., Sharavalov V.S., Prokofev V.Y., and Kolova E.E.(2006): Spatial distribution and formation conditions of Au-bearing porphyry Cu-Mo deposits in the Northeast of Russia., Geology of Ore Deposits, Volume 48, Number 6, 448-472.
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 10:19| Comment(0) | チュクチ自治管区 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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