2016年06月26日

ロシアではチェスはスポーツ?

頭脳を使うボードゲームであるチェスшахматыはロシアで盛んですが、実はロシアではチェスはスポーツに分類されます。
ロシア人にどうしてチェスがスポーツなのか質問しても、知らないНе знаюというそっけない回答が返ってきます。
とにかくチェスはロシアではスポーツなので、TVではスポーツチャンネルでチェスの試合が放送されます。

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ロシアにはカルポフとカスパロフという有名なチェスプレーヤーがいます。
アナトリー・カルポフは1951年生まれのチェスの世界チャンピオンです。カルポフは静かな手を非常に好み、難解な局面を避けようとします。チェスは駒を取り戻すことができないため、間違いに気付いた時には修正できないような捨て駒作戦は立てません。派手な打ち方はせず、急がず慎重に少しずつ優位になる手を打つ名プレーヤーです。

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第15代、第17代公式世界チャンピオン アナトリー・カルポフ(Wikipedia)

ガルリ・カスパロフは1963年アゼルバイジャン生まれの天才チェスプレーで、15年もの間チェスの世界チャンピオンのタイトルを保持し続けた人物です。カスパロフは10歳の時にチェスの学校に入り、英才教育を受けました。1980年の世界ジュニアチェス選手権で優勝し、10代から将来有望な若手として注目を浴びました。
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第16代公式世界チャンピオン ガルリ・カスパロフ(Wikipedia)

1984年のチェス世界選手権で、世界チャンピオンであった王者カルポフに、若き天才プレイヤーとなったカスパロフが挑戦しました。後に伝説の死闘となる勝負は先に6勝した方が勝ちという条件で始まりました。勝負は最初はカルポフが優勢で先に4勝しました。その後17局連続引き分けとなり、第27局でカルポフが勝ち5勝0敗22引き分けとし王手をかけました。
しかしその後カスパロフは引き分けで粘り、ついに第32局でカスパロフが初勝利しました。その後5週間にわたり引き分けが続きましたが、カスパロフは次第に巻き返してきました。
第48局でカルポフ側の5勝3敗40分となったところで、ソ連スポーツ省(やはりチェスはスポーツですね)から圧力がかかり国際チェス連盟は対戦を中止すると発表しました。こうして5カ月に及ぶ名勝負は勝者が決まらないまま幕を閉じました。

1985年の再戦は、伝統的な24局マッチで行われました。第1局からカスパロフが勝利し、最終的にカスパロフが5勝3敗15分で勝利し、当時の史上最年少世界チャンピオンとなりました。
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1985年の世界チャンピオン決定戦(Wikipedia)

カスパロフは1993年まで世界チャンピオンの座を守りましたが、カスパロフからチャンピオンを奪ったのもカルポフでした。

カルポフとカスパロフという名プレーヤーのお陰で、ロシアでのチェス人気は高いです。チェスのルールはそんなに難しくありませんので、たいていのロシア人はチェスができます。
あなたがロシア語を話せなくても、ロシア人とチェスで楽しむことができます。
知っておかなければいけない単語はチェック(王手)にあたるシャフшах、チェックメイト(詰み)にあたるマットматだけです。チェスという単語シャフマティшахматыは、チェック+チェックメイトが合わさってできた単語です。
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 05:06| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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