2016年07月10日

これがロシアの温泉マーク♨♨♨

経済産業省は2020年のオリンピックに向けて、JISで定めている案内用の図記号を外国人にも分かりやすく改訂をすすめます。
私たち日本人におなじみの温泉マーク♨は、外国人には「温かい料理」に見えるとのこと。
新しいマークでは3人が温泉につかっている構図が候補ですが、温泉関係者より「現行マーク♨は日本の文化の一部になっている」と存続を要望する声がありました。
そのため経済産業省の委員会では国際規格などとの併記で活用を続ける方向で調整することとなったそうです。

新しい温泉マーク案.jpg
図.新しい温泉マークの案

ロシアにもカムチャッカ半島〜クリル列島にかけて多くの天然温泉があります。また冬季オリンピックが開催されたソチでもサナトリーと呼ばれる温泉保養地設備が多くあります。
ロシアで温泉が利用されているのは下の図の2のエリアです。
またカムチャッカ半島〜クリル列島(赤色の3)では、地下の地熱エネルギーを活用して地熱発電所が稼働しています。

Geothermal area of russia.png
図.ロシアの地熱利用エリア(Svalova & Povarov,2015)

私はカムチャッカの温泉に入ったことがありますが、そこは温泉というより、野外の温水プールでした。水着を着たロシア人がプールに飛び込んで泳いでいました。
温泉にしてはぬるい温度、設備はプールそのものでした。

自噴している天然温泉は、ロシアが発行する地図にその位置が記入されていることがあります。
ロシア地質調査研究所VSEGEI発行が発行している20万分の1地質図には、Источники минеральных вод(鉱泉)が記入されています。温度に関する情報がないので、厳密には冷泉なのか温泉なのか区別がつきませんが、この鉱泉の地図マークは以下のようになっており、湯気があるように見えますね。

ロシアの温泉マーク.jpg
図.ロシアの温泉マーク(鉱泉の地図記号)

以下は国後島古釜布(ユジノクリリスク)周辺の地質図の拡大です。図面の下の方にある22番、23番が温泉の位置です。ここでは現在、メンデレーエフスカヤMendeleevskaya 地熱発電所が稼働しています。
l-55-xxxii知床岬(古釜布).jpg
図.地質図幅「L-55-XXXII」古釜布周辺拡大(Желубовский,1964)

ロシアの温泉マークは私にはオタマジャクシにしか見えません。
地熱や温泉などの熱水系の学術的な論文でも温泉マーク(下図の10番)はやはりおたまじゃくしです。

Goryachii plaz.jpg
図.メンデレーエフ火山周辺の地質図と熱水系(Chudaev et al.,2008).

引用文献
Svalova,V., and Povarov, K.(2015):Geothermal Energy Use in Russia. Country Update for 2010-2015.Proceedings World Geothermal Congress 2015. Melbourne, Australia, 19-25 April 2015. p1-5.
Желубовский Ю.С.(1964):L-55-XXXII. Геологическая карта СССР. Серия Курильская.
Chudaev O., Chudaeva V., Sugimori K., Kuno A., and Matsuo M.,(2008): Composition and origin of modern hydrothermal systems of Kuril island arc. Indian.Journal of Marine Sciences.Vol.37(2).pp166-180.
ラベル:ロシア
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 23:40| Comment(0) | コラム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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