2016年09月16日

カムチャッカ地方の銅-ニッケル鉱床(Shanuch鉱床)

カムチャッカ半島の南西部には角閃石岩質/橄欖岩質/斑レイ岩質の銅-ニッケル鉱床が南北に配列して存在します。
代表的なCu-Ni鉱床としてはShanuch、Kvinumそして Kuvalorogなどがあります。

カムチャッカのニッケルベルト.jpg
The Kamchtskay nickeliferous province 1, 2 – geological block of Sredinny massif: late-Proterozoic-early-Paleozoic (1), late-Paleozoic(2) ; 3, 4 – bordering structure: Mesozoic (3), Cenozoic (4); 5 – ganal metamorphic block; 6, 7 – plutonic complexes: Dukuk gabbro-cortlandite (6), moderately alkaline clinopyroxenite-gabbro-mozonite (7); 8 –Axes of tectonical fault zones; 9 – boundary of Kamchatska nickeliferous province; 10 – Potential ore districts: 11–13 – copper-nickel deposits (11), occurrences (12), mineralization site (13)
図.カムチャッカのニッケルベルト(Trukhin et al.,2008)

Shanuch鉱床ではメインのShanuch鉱床と南東に続くGrafitovoe鉱徴地、Vostochno-Grofizicheskoe鉱徴地が知られています。
Shanuch鉱床の4つの鉱体は入り組んだダイク状やレンズ状の形状を示す角閃石斑レイ岩、角閃石-黒雲母メラノ閃緑岩および石英閃緑岩からなります。
母岩は白亜紀後期の花崗岩およびカムチャッカ層群の片岩です。

Shanuch鉱床地質図.jpg
図.Shanuch Ni-Cu 鉱床の地質図(Trukhin et al.,2008)

鉱体は主に2 つのタイプからなり、一つはパイプ状・レンズ状の鉱体であり塊状、角礫状硫化鉱石を含むもの。
もうひとつのタイプは鉱染状の硫化物と、硫化物細脈を含むものがあります。
塊状・角礫状鉱石は平均4.62%Ni,0.8%Cu,0.24%Co,0.3g/tAuとのこと。
主な鉱石鉱物は磁硫鉄鉱、ペントランド鉱、黄銅鉱です。

Shanuch鉱床の探査は1971 年に開始され、1978 年まで探査・評価作業が実施されました。
1997 年には精密調査が実施されました。
経済性を有する鉱体No.1 は120×50mの大きさで、鉱体は地表から深度320mまで追跡可能で、深度150mで富鉱部となっています。
鉱床は深度10mまで酸化しています。

Shanuch鉱床のニッケル品位は5.93%Niと高品位ですが(JOGMEC,2016)、可採ニッケル量は152千トン程度と小規模です。
またニッケル鉱石には白金属元素PGMが含まれます。平均PGM品位は0.72g/tとなっています。
Shanuch鉱床の鉱石は選鉱後(損失分4% 未満)ニッケル精鉱としてUfaleyニッケルプラントの製錬部門に送られています。

引用文献
Trukhin Yu.P, Stepanov V.A. and Sidorov M.D.(2008):The Kamchatka Nickel-Bearing Province. Doklady Earth Sciences, Vol.419, No.2, p214-216.
JOGMEC(2016): ロシアのニッケル及び白金族金属産業の動向.金属資源レポート.2016年5月.83-119.


posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 08:46| Comment(0) | カムチャッカ地方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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