2016年09月24日

ロシアの石炭生産量は世界何位?(2015年版)

ロシアの石炭生産量は世界何位でしょうか?
2015年のデータ(出典:BP)で見てみましょう。

石炭国別生産量ランキング表2015.png
石炭国別生産量ランキング図2015.png

石炭生産量一位は断トツで中国で、世界全体の約半分を占めています。
ロシアの石炭生産量(3.73億トン)は世界6位でした。
トップテンの順位は2014年と変わりありません(→2014年版はこちら)。
またロシアはアメリカに次いで世界第2位の可採埋蔵量を持っています。
資源量を生産量で割ったR/P比は421です。
つまりロシアは400年間分以上の豊富な石炭資源を持っていることになります。

石炭生産量第6位のロシアですが、日本にとってはオーストラリア、インドネシアに次いで第3位の石炭輸入先となっている重要な国です。
日本の輸入先はオーストラリアがダントツのトップで、ロシアからの輸入は今のところ、オーストラリアの約9分の一しかありません(JOGMEC,2014)。
しかし日本に近い極東ロシアには豊富な石炭資源があります。

2016年9月3日(土)、ロシアのウラジオストクで開催された「東方経済フォーラム」にて、JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)とロシア連邦沿海地方は、石炭資源開発の相互協力に関する覚書を締結しました。
http://www.jogmec.go.jp/news/release/news_06_000179.html
沿海地方はウラジオストクを首府とする日本海に面した地方で、多くの炭田があることで知られています。

ロシア地質調査研究所VSEGEIによる極東ロシアの石炭鉱床の分布図を見ると、石炭鉱床は沿海地方のウラジオストク周辺に多く分布していることが分かります。
またサハリンやシベリア鉄道沿いにも点在しています。
わざわざ遠いオーストラリアから人件費&採掘コストの高い石炭を輸入しなく、日本の近くに石炭はあります。
pi_tgor.jpg
図.極東ロシアの石炭・褐炭・ウラン鉱床(VSEGEI)
pi_tgor L.jpg
図.凡例(上から石炭・褐炭・ウラン)

ロシア内陸の石炭は、一番遠いところでは6,000km離れたクズネツク炭田から、シベリア鉄道で沿海地方の石炭積出港まで運搬されます。
そのため沿海地方はロジの観点からも重要な地域です。
沿海地方にはボストーチヌイ港、ナホトカ港、ポシェット港の石炭積出港があります。
ウラジオストク港では取り扱いがありません。
沿海地方の石炭積み出し港.jpg
図.沿海地方の石炭積出港(杉内ほか、2005)

ポシェット港はほぼ石炭専用港として位置づけられていますが、他の港は一般雑貨用バースを利用して石炭を取り扱っており、石炭積出能力は限界に達しています。
このため港湾の整備が計画されています。

ロシアの石炭生産量は世界何位?
答え:世界第6位(2015年)。可採埋蔵量は世界第2位で、400年分以上の石炭埋蔵量を持つ。
日本にとって第3位の輸入先。極東ロシアの石炭は主に沿海地方の積出港まで運搬され、輸出される。
極東ロシアの石炭は日本に距離的に近いため、今後の動向が着目される。

引用文献
BP(2016):BP Statistical Review of World Energy June 2016
JOGMEC(2014):平成25 年度海外炭開発支援事業 海外炭開発高度化等調査「世界の石炭事情調査−2013年度−」平成26 年3 月.655頁.
杉内信三・佐川 篤男・小泉 光市(2005):ロシア・東シベリア以東の石炭輸送インフラの現状と将来.IEEJ.2005 年 7 月.頁18

posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 11:57| Comment(0) | 生産量国別ランキング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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