2016年10月01日

カムチャッカ地方の銅-ニッケル鉱床(Kvinum鉱床)

カムチャッカ半島の南西部にはニッケル鉱床が多く分布するニッケルベルトがあります。
このニッケルベルトの南部にはKvinum鉱床があります。
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図.Kvinum鉱床の地質図(Tararin et al.,2007)

鉱床は小規模シル状の塩基性岩が変成した原生代の片岩や古生代の千枚岩との低角度の衝上断層に沿って、貫入したものです。
塩基性岩の分布は延長約1000m、厚さは数mから中央部で最大200mです。
接触部の母岩は強い黄鉄鉱化を受けた紅柱石-ザクロ石-雲母ホルンフェルスとなっています。
Kvinum鉱床の概略地質断面図.jpg
図.Kvinum鉱床の概略地質断面図(Tararin et al.,2007)

Kvinum鉱床ではKvinum-1とKvinum-2の2つの鉱床が知られています。
Kvinum-1では塩基性岩は不均質であり、上位では斑レイ岩-ノーライト質であり、下位では橄欖岩(コートランダイト)質となっています。
鉱体は南東部では5〜20mの厚さで、北西部では断層に切られ2つに分かれています。
塩基性岩の下部には鉱染状の鉱体があり、特に試錐で確認された角礫化した塊状鉱(着鉱幅2.5m)で品位が高いとのことです。

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図.Kvinum-1鉱床の地質平面・断面図(Tararin et al.,2007)

Kvinum-2はKvunum-1より北西1.2qに位置します。
約20mの厚さの強く変質したシート状の橄欖岩が分布します。
橄欖岩は鉱染状、ポケット状、細脈状の磁硫鉄鉱主体の硫化物を含み、高品位鉱は塩基性岩下位に分布する厚さ2.0〜2.5mの塊状鉱です。
橄欖岩上位には硫化鉱物はほとんど認められません。
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図.Kvinum-2鉱床の地質平面・断面図(Tararin et al.,2007)

Kvinum鉱床では鉱石鉱物はペントランド鉱、磁硫鉄鉱、黄銅鉱を主体とし、黄鉄鉱、閃亜鉛鉱、硫砒鉄鉱、レーリンジャイト、Ni-As鉱物などを随伴します。
鉱床は小規模とされ、Niは最大1.0%、Cuは最大0.5%です。

引用文献
Tararin I.A., Chubarov V.M., Ignatev E.K. and Moskaleva S.V(2007):Geology, Mineralogy, and PGE Mineralization of the Copper-Nickel Occurrence of the Kvinum Ore Field, Srediny Range, Kamchatka. Russian Journal of Pacific Geology.Vol.1,p82-97.
ラベル:カムチャッカ
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 09:04| Comment(0) | カムチャッカ地方 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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