2016年12月14日

宗谷トンネルの地質その3(地形図)

ロシア側が提案してるシベリア鉄道の北海道延伸については、一体何の貨物を運ぶのかよくわかりません。
日本とヨーロッパを陸路で結ぶことにより、船よりも早く到達できますが、急ぎの貨物でないならば、これまで通り船でよいのではないでしょうか?この辺のところは物流の専門家が検討するでしょう。

さて宗谷海峡を橋またはトンネルで横断することは可能でしょうか。宗谷トンネルの地質の話をする前に、まずは地理的なところを確認しましょう。
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図.宗谷海峡の位置(ロシアの地形図L-54)

宗谷海峡は日本の宗谷岬とサハリンのクリリオン岬(日本名:西能登呂岬)の間にある海峡です。海峡幅は最狭部で約42kmで、深さは最深部で60m程度です。
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図.宗谷海峡周辺の海底地形(青田ほか1988)

岬の地形と海底の地形は2枚の地形図で知ることができます。ここではロシアの地形図を紹介します。ロシア地形図L-54-22は「Вакканай」という図幅名ですが、稚内という図幅です。ロシアの地形図に稚内という図幅があるのも何か変ですが、ロシアの領土は右上のごく一部しかありません。

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図.ロシア地形図L-54-22「Вакканай(稚内)」

こちらの地形図L-54-23は「Крильон」というクリリオン岬の名前が図幅名になっています。
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図.ロシア地形図L-54-23「Крильон(クリリオン)」

宗谷岬は丸っこい形をしているの対し、クリリオン岬では先っぽがとがった鋭い形となっています。両者の岬先端の地質には実は違いがあります。地質についての説明は後の記事で説明します。

宗谷海峡は更新世末期になって初めて海峡になったといわれています。海峡の峡部には鞍部地形が発達しています。そして比深10m程度の凹地地形が発達しています(断面図参照)。
海底地形(大嶋1976改).jpg
海底地形断面(大嶋1976改).jpg
図.宗谷海峡海底地形および横断面(大嶋、1977を一部改訂)

宗谷海峡には小さな島と岩礁があります。
島は宗谷岬の沖合、北西約1.2キロメートルに位置する弁天島とその南東にある平島です。弁天島は日本の主権が及んでいる最北端の地にあたります。

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図.宗谷岬と弁天島、平島の位置図

岩礁はクリリオン岬の南東の沖合約15キロにあります。危ない岩を意味するカーメニ・オパースノスチКамень Опасностиと呼ばれています。名前のとおり、ここは航路の難所で多くの船が座礁したようです。日本名は二丈岩とよばれ、日本時代に造られた灯台もあります。
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図.カーメニ・オパースノスチ(二丈岩)の位置図

引用文献
青田昌秋、石川正雄、山田俊郎(1988):宗谷海峡の流れについて.低温科学物理篇第47輯.頁147-160.
大嶋和雄(1976):海峡形成史(1). 地質ニュース 1976年10月号. No.266頁10-21.
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2016年10月13日

お気に入りのコップ

カムチャッカ地方の銅鉱床の紹介が終わりましたので、ここで休憩です。
お気に入りのコップでティータイムです。

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ブログ本編はこれから沿海地方の銅鉱床の紹介に入ります。

ラベル:ロシア
posted by 日露資源ポテンシャル研究所 at 08:24| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする